バー要素(梁要素)のご紹介

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近年では使用頻度が少なくなってきているバー要素ですが、押し出し型材を組み合わせて構成される大型構造物では、まだまだバー要素が用いられています。部材結合部の局所的な剛性を再現する上ではソリッド要素でモデル化する方が有利ではありますが、節点数が膨大となって計算時間がかかってしまいます。バー要素は計算機の性能が今ほど高くなかった30年ほど前までは短時間で結果を出せるという点で様々な構造モデルで使用されていました。

  

断面積、断面2次モーメント、およびねじり定数(断面2次極モーメント)で構造を表現できるバー要素は、簡単な断面形状であれば暗算でも曲げ剛性やねじり剛性を算出できます。このような暗算は解析結果の妥当性をチェックする上でとても役立ちます。「断面2次モーメントが何パーセント変化したから共振周波数は何パーセント程度変化するはず」といったようにチェックすることができます。これは共振周波数を実測する場面では、計測される周波数がおおよそ何ヘルツくらいになりそうかを予測することができるため、実験結果の妥当性チェックにも役立ちます。

 

  

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